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2009年4月号

第13回:弁護士とコンサルタントとの線引きとは?

皆様の企業内でのHRに関しまして、何らかの問題、ないしは相談事が発生した際に、雇用法専門の弁護士に依頼を出すべきであるのか、それともHRコンサルタントに依頼したらよいのかの適切な判断につきまして、どのような基準で線引きをしたらよいのかという点で、あくまでも私のコメントとして、今までの経験などから照らし合わせて、今回はお話をしてみようかと思います。

ひとつ先ずはクリアにしておかなければならないことというのは、社内で起こった問題が訴訟沙汰になるものかどうかということです。もし、そこで働く 従業員が会社や上司を相手取って訴訟も辞さないという態度や言動が少しでも見て取れるようでしたら、当たり前のことでありますが、これはもう弁護士に依頼を出すべきでありまして、コンサルタントの出る幕はないと云ってよいでしょう。 しかし現実問題としましては、アメリカが世界で冠たる訴訟国家とはいいましても、ある日突然、青天の霹れきのごとく、何の前触れもなしに従業員から訴訟を起こされるというようなケースは、ほとんどないはずなのです。 何か兆候となる事例や事件があって訴訟のきっかけになるというが今までにあったはずで、そういった事態にまで至っていないケースの場合であれば、何も弁護士だけに相談するという必然性はないのです。

すでにこの時点で、お分かりではないかと思いますが、「訴訟の可能性」というラインが、まさに弁護士かコンサルタントかの線引きする際の分かれ道になります。 そうはいいましても、訴訟云々ではない場合でも事態の収拾に関して、法的な対応や法的な解釈を受けなければならないこと場合もきっと出てくることは考えられます。 やはり、そのときは、そのような細かく限定し細分化させた中で、弁護士に最小限の依頼を出すということは、企業側からするとリスク対策と費用節減を同時に達成する上で、きわめて重要なノウハウになります。 それは、弁護士料金の設定というものがアメリカにおいては、他のプロフェッショナル料金の設定と比べて、医師と同様に、ズバ抜けて高価であるからです。

例えばですが、会社の従業員ハンドブックやジョブ・ディスクリプションなど、従業員全員に手渡す社内文書というものがあります。 それらも最初から、弁護士に丸投げして、新規作成や改訂をしてもらっている日系企業様もおありであることを存じています。 しかし、それは、弁護士にとってはとても美味しい仕事になりますが、企業様にとっては、相当な出費を覚悟しなければならないことになります。 弊社としてお勧めしているのは、社内で新規作成や改訂ができれば一番良いのですが、そうではない場合、まずはHRコンサルタントを使って、ドラフトの作成をしてもらうことです。 ドラフトが出来上がった場合、従業員数が50名以上の企業サイズであれば特に重要なのですが、企業のある州や郡(カウンティ)、そして都市の法令や条例にすべてコンプライアンスしているかどうかの確認作業を弁護士にとってもらうというものです。 これはリスク対策にもかなっていますし、費用対効果の面においても、メリットが高いと云えるのではないでしょうか。

それでは、HRコンサルタントの仕事の範疇というものは、どのようなところまでカバーしているものなのでしょうか。上記に挙げました、従業員ハンドブックやジョブ・ディスクリプション の新規作成や2、3年おきの改訂作業、そして各種社内HR文書の作成、評価制度の構築、ハラスメント対策やそのトレーニング、従業員育成や管理職トレーニング、ベネフィットの評価と新規ベネフィットの査定、給与調査と給与システムの査定、従業員満足度調査、労働組合問題への対応など、非常に多岐に渡っています。 現実的には、すべてを一人のHRコンサルタントだけでカバーしきれるということではありませんので、コンサルタント自身が横のつながりを持って、協力し合いながら仕事をしているのが現実です。 またそのようなアライアンスやリソースを持っているHRコンサルタントであるかどうかという点も、仕事を依頼する上での重要なポイントになるかと思います。

アメリカの企業の多くは、もちろん弁護士を使い、多くの厄介な法的問題の解決にあっていますが、弁護士を使うのと同じくらい、外部のコンサルタントも大いに起用しています。 特にHRコンサルタントは、リソースとして持っていて、必ず損のない外部の貴重なアウトソーシング部門ではないかと思います。 弊社は西海岸にあるオレゴン州ポートランド近郊に位置してはおりますが、基本的なHRに関しましてのご質問やアドバイスにつきましては、今までにも全米の日系企業のお客様からお問い合わせをお受けし、その都度、HRコンサルタントとして、適切なお答えや解決案をご提供してまいりました。

日系企業様のHRに関しましての相談事やお悩み事などに対しまして適確なアドバイスのできるリソース先として、弊社 Pacific Dreams, Inc. を“人事の駆け込み寺”として皆様の頭のどこかに留めておいていただけましたら、誠に幸いでございます。 皆様からのご質問やご相談、最初の1時間は無料でお受けさせていただきますので、お気軽にいつでもお電話やメールでご連絡ください。


Ken Sakai
President & CEO
kenfsakai@pacificdreams.org

 


   

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