ロジカル・シンキング: 論理的な思考と構成のスキル
照屋華子 & 岡田恵子
東洋経済新報社
2001年5月8日刊・227ページ
本書は、経営コンサルティング会社であるマッキンゼー・アンド・カンパニーでエディティング・スペシャリストとして当時活躍されていた二人の日本人女性が、ロジカル・コミュニケーションの技術と手法を実践的に学ぶことによってビジネスパーソンとして誰もが”論理的な伝え手”になれるという確信のもとに執筆なされた、この種のビジネス書としては本年(2008年)3月までに実に38版という重版の記録をし続けている、あまり前例がないほどのロングセラー本となっているものです。
どの職場の中でも、コミュニケーションの上手な人とそうでない人とが必ず混在しているのが普通ではないかと思いますが、コミュニケーション・スキルを伸ばしていくための土台作りとしてのたたき台がまさに“ロジカル・コミュニケーション”なのだとして定義をしているのが特徴で、それは技術として誰もが習得可能なのだという著者の一貫した趣旨が全編にわたってそれこそロジカルに展開されています。
著者のお二人とも、マッキンゼーご出身のバリバリのコンサルタントでありました(現在は、マッキンゼーから独立されてご自分のコンサルティング会社を経営)ので、全体的にはクライアントである顧客企業の担当者や管理職に向かって、ご指導なさっているようなタッチの書かれ方となっているのも、本書の特徴ではないかと申せます。つまり、本書は日本のコンサルタントの方々のクライアントの対しての仕事の仕方や展開の仕方が透けて見えてくるような内容になっているものとして私の目には映った次第です。
本書の中には、MECE(ミッシー:Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)というコンサルティング会社で使われている社内の手法なども開示され、それをロジカル・コミュニケーションの中でのノウハウに起用しているのですが、コンサルティング会社ではない、製造業などのクライアント企業、さらに一般読者に対して、あまりにもテクニカルすぎる手法も含めされているので、世の中はこれら高度な手法についてこれる人ばかりではないようにも思え、若干の違和感も感じました。
しかしながら、社内外でのコミュニケーションの上達をはかろうという意思のある読者の方にとりましては、まさに絶好の入門書であろうかと思いますし、日本人ビジネスパーソンとしてこれだけのロジカルを平易に展開できる著者お二人に対しては、敬意の念を抱かざるを得ません。 会社の中にライブラリーがあれば、ぜひとも購入されて損のない良書ではないかと思いました。
*Pacific Dreams, Inc. では、「ロジカル・シンキング: 論理的な思考と構成のスキル」(東京経済新報社刊:$42.00 Each, Plus Shipping & Handling $6.00)を在庫しておりますので、ご希望の方は、お電話 (503-783-1390) または、E-mailで bookstore@pacificdreams.org まで、ご連絡ください。
|